(2022年のTea with Dress Diaryからリライトしました。)
インスタグラムで見たある少女の姿に触発され、自家焙煎を始めた筆者の体験記。この記事では、初心者でも手軽に始められるコーヒー豆の焙煎方法から、おうちカフェが格段に楽しくなるヒントをご紹介します。焙煎の奥深さに触れ、日々のコーヒータイムがより豊かになること間違いなしです。
コーヒーの自家焙煎に興味を持ったきっかけ
私の生活において、ティータイムは欠かせない大切な時間です。紅茶、コーヒー、日本茶、中国茶…その日の気分に合わせてさまざまな飲み物を楽しむことで、それぞれの美味しさが際立ち、より豊かな時間を過ごせます。
そんな私が、去年まで焙煎済みの豆を購入していたコーヒーを、自分で焙煎してみたいと思うようになったのには、あるきっかけがありました。
インスタグラムで、北海道に住む「ふうちゃん」という少女の動画を見た時のことです。彼女が、お母さんに見守られながら、小さな焙煎器を使ってコーヒー豆を焙煎している姿に、私は心から癒されました。
「こんな小さな少女でもできるなら、私にもできるかもしれない」
そう思った私は、ふうちゃんが使っていた焙煎器を探し、東急ハンズで見つけました。その場ではすぐに購入せず、本当に必要か自分に問いかける時間を経て、焙煎への挑戦を決意しました。

初めての自家焙煎体験記
実際に焙煎器を購入し、初めての自家焙煎に挑みました。
(1)生豆を焙煎器に入れ、火にかける。

(2)焦げ付かないよう、焙煎器を振り続ける。

この作業を続けること数分、焙煎器からコーヒー豆の香ばしい香りが漂ってきます。コーヒー店で焙煎してもらう豆がとても熱いことは知っていましたが、実際にやってみると、その熱さを身をもって知りました。

好みの浅煎りを目指して豆の色を確認し、煎り加減を調整。火を止めてバスケットに移すと、薄皮が散らばりキッチンが汚れてしまいましたが、それも今となっては愛おしい「儀式」です。
私は昔から、深煎りのコーヒーを飲むと胃に負担を感じることがありました。そこで、自分の好みに合わせて浅煎りに挑戦したところ、とても飲みやすく、より一層コーヒーが好きになりました。自家焙煎は、自分の好みに合わせてローストを調整できるのが大きな魅力です。

焙煎から見えてきた、プロへの敬意
自分で焙煎をしてみて、一つ大きな学びがありました。それは、プロの焙煎士さんがいる理由です。
和菓子の練り切りを作ってみて、その奥深さに気づいた時と同じように、自分で焙煎を体験してみると、プロの技術や知識の偉大さを身をもって知ることができます。自分で焙煎することで、プロが焙煎した豆をいただく際に、その一杯に込められた情熱や技術に、より深く感謝と敬意が芽生えます。
丁寧な一杯を淹れる時間
焙煎した豆をコーヒーミルで挽き、コーヒードリッパーで丁寧にコーヒーを淹れる時間もまた、至福の時です。
お湯をゆっくりと注ぎ、豆が膨らんでいく様子を眺めていると、心が穏やかになります。最近見た映画で、大坊珈琲のマスターが、カップの内側まで丁寧に拭く姿を見てからは、私も同じようにしています。

丁寧に淹れた一杯のコーヒーは、有田焼のカップに注ぎ、オートミールとレーズンのカントリークッキーを添えて楽しみます。自家焙煎が加わったことで、おうちで過ごす時間が、より一層豊かで特別なものになりました。

もしコーヒーの焙煎に興味を持っている方がいたら、ぜひ一度挑戦してみてください。プロの偉大さを知ると同時に、コーヒーを愛する気持ちがより一層深まること間違いなしです。
