(2022年のTea with Dress Diaryからリライトしました。)
福岡市内で「墓じまい」という大仕事を終えた家族の、心温まる一日を綴ったブログ記事。思い出深い大濠公園での散策から、老舗喫茶店「珈琲美美」で味わう特別な一杯のコーヒー、そして家族の思い出話に花を咲かせる様子を描く。観光スポット巡りだけでなく、家族の歴史をたどる旅のヒントにもなる内容。
墓じまいの後の家族団欒
福岡市内で、母方の墓じまいという大切な行事を終えた私たち家族。
大仕事をやり遂げたご褒美として向かったのは、福岡を代表する名店「吉塚うなぎ」。東京から帰省した兄夫婦も交え、いつもの変わらぬ味に舌鼓を打ちました。

その後、私たちは思い出の地、大濠公園へと向かいます。満開の桜が咲き誇る園内は、お花見を楽しむ人々で賑わっていました。

大濠公園は、私の母の実家に近く、幼い頃に家族でよく遊びにきていた思い出の場所です。墓じまいという節目に、再びこの地を訪れることで、幼少期の記憶が鮮やかに蘇りました。兄も、護国神社の御霊まつりや平和台球場での野球観戦など、懐かしい思い出話を語り始め、家族の絆を改めて感じられるひとときとなりました。
老舗喫茶店「珈琲美美」での特別な時間
大濠公園から福岡城跡方面へ歩いていくと、私たちのもう一つの目的地である老舗喫茶店「珈琲美美」が見えてきます。

以前は天神にありましたが、現在は護国神社近くに移転。店内に一歩足を踏み入れると、アンティークな家具と心地よい空間が広がり、創業者の森光宗男氏と大坊珈琲の大坊氏の本が置かれていました。
奥様である充子夫人が一人で丁寧にネルドリップでコーヒーを淹れる姿は、まさに職人技。その光景を真剣に見つめるコーヒー好きの兄の姿が印象的でした。
私は、雑誌で見て以来ずっと食べたかった「コーヒーゼリー」を注文。

控えめな甘さのクリームと絶妙な柔らかさのゼリーは、丁寧に淹れたコーヒーの味を最大限に引き出していました。

そして、飲みやすい「中味ブレンド」のコーヒーは、大仕事を終えた私にとって、最高の安らぎを与えてくれました。

思い出の街を歩く、家族の温かい時間
美味しいコーヒーを堪能した後、私たちはけやき通りを散策。母の故郷であるこの街を歩くことで、昔の情景が鮮やかに蘇ってきます。バス停でバスを待つ間に兄と交わした、幼少期にしかわからない「暗号」のような会話も、私たち家族にとって大切な思い出となりました。
「珈琲美美」で味わった特別な一杯と、思い出の街を家族と歩くことで、私たちは温かい気持ちで墓じまいという日を終えることができました。
福岡で美味しいコーヒーを飲みたい方は、ぜひ「珈琲美美」を訪れてみてください。そこには、美味しいコーヒーだけでなく、心安らぐ時間と、もしかしたら新しい思い出が待っているかもしれません。
