
こんにちは。Atsukoです。
ガラスペンをご存知でしょうか?
ガラスペンはその名の通りガラス製のペンです。
ガラスペンは日本生まれ
日本発祥の筆記用具
ガラスペンは明治35年に風鈴職人の佐々木定次郎氏によって安価な筆記用具として日本で開発されました。
書き味の滑らかさ、インクの持ちの良さ(1度インクを付けるとハガキ1枚程度書ける)から瞬く間にイタリア・ドイツ・フランス等、世界中に広まっていきました。(佐瀬工業所サイトより)
インクの持ちが良く、なめらかな書き心地から、あっという間に世界中に広まっていったんですって。
なんだか誇らしい気持ちになりますよね。
SNSでリバイバルが続くガラスペン
そんな日本生まれのガラスペンが、数年前からまた注目されています。
以前は、まるで美術品のように華やかなものが多かったのですが、最近では、字や絵を描く人のことを考えて作られた、使いやすいものが増えてきました。動物をモチーフにした、思わず「かわいい!」と声に出してしまうような作品もあって、見ているだけで心が躍ります。
文具好きにはたまらない!秘密基地へ
先日、ずっと行ってみたかったお店へ、ようやく足を運ぶことができました。
福岡の大手門にある「リンデ カルトナージュ」という、筆記具のお店です。
扉を開けると、そこはまるで、文房具好きだけが知っている秘密基地。
もう、入り口から「これはたまらん!」と、胸がときめいてしまいました。
私のお目当ては、もちろんガラスペン。
すると、優しい店主さんが声をかけてくださって、ガラスペンを何本か見せてくださいました。
普通の文具屋さんなら、目で見て楽しむだけなのですが、このお店は違ったんです!
なんと、実際にペンを触って、試し書きをさせてくださるというではありませんか!
これこそ、私が心の中でずっと願っていたことでした。
というのも、ガラスペンはペン先が一本一本手作りのため、個体差があるんです。だから、私と相性が良いかどうかは、実際に書いてみないと分からないんですよね。
これまでも、何度かハンズや丸善のショーケースを眺めては、「うーん…」と悩んで帰っていたことがありました。
でも、このお店では、店主さんがとても親切に使い方やインクの色まで、丁寧に教えてくださったんです。
「ありがとうございます!」と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
まず、気になっていたお店のオリジナルガラスペンを試してみました。
私のイメージとは少し違ったので、さらに何本か試し書きをさせてもらい、最終的に選んだのは、透明で、ちょっぴり短めの、丸いフォルムのペン。
たくさん悩んだ末の出会いですから、もう愛おしくてたまりません。

インクとノート、そして温かい出会い
ガラスペンと一緒に、パイロットのインクも購入しました。
店主さんが「どんな色がお好きですか?」と尋ねてくださり、私の好みに合わせて選んでくれたのが、「冬将軍」という、上品なダークグレーでした。
ガラスペンや万年筆が人気になって、インクの種類も豊富になったので、色を選ぶ時間も、また楽しいんです。
お会計のとき、店主さんが「筆記具にハマると、次は紙質にもこだわりたくなるんですよ」と教えてくださいました。
「ええ、そうなんですか!」
と、私の心が動いたのを察してか、DIYノートというシンプルなノートを勧めてくださいました。ノートを光にかざすと、インクが滲まず、きれいに書けることが分かりました。
「あ、この紙、昔、私が便箋にこだわっていた頃に買ったものと似ている!」
なんだか懐かしい気持ちになり、これも一緒に購入しました。
久しぶりに、こんなに素敵な接客をしてくださる店主さんに出会えて、本当に楽しいひとときでした。
このお店は、地元の筆記具を超えて今では福岡の名所のようなお店みたいです。
店内の壁には、お店を訪れたお客様からのお便りが貼ってあります。
ハングルの文字や英語のお手紙が素敵な陳列で飾っていますので、それもご覧になると面白いと思います。
ガラスペンと私の出会いは大切な人からの贈り物
実は、私がガラスペンに出会ったのは、20年くらい前でしょうか、友人からのプレゼントでした。
竹の軸が古風で、細字・中字・太字の3種類のペン先がセットになった、素敵な贈り物。
もったいなくて箱にしまったままだったのですが、ガラスペンブームが再来したときに、「そうだ、あのペンがあった!」と思い出して、箱から出して使ってみたんです。
竹の軸のペンを作っている「佐瀬工業所」さんのInstagramを見ると、友人からいただいたものと少しデザインは変わっていましたが、今でも同じものが販売されていて、なんだか嬉しくなりました。

歳を重ねてのお買い物
最近は、インターネットで何でも気軽に買える時代になりましたが、ハンドメイドの個体差があるものは、やっぱり実際に手に取ってみたいものですよね。
特にガラスペンは、長年の憧れもあって、納得のいくものを選びたかったんです。
この歳になると、たとえ小さなものでも、手放すことも考えてお買い物をします。
だからこそ、せっかくなら心から「これがいい!」と思える、納得感のある買い物をしたいですね。
今回のガラスペンは、そんな私にぴったりの、素敵な出会いでした。
感謝を込めて