ミドルエイジに差し掛かり、物理的なモノだけでなくデジタルなモノも手放す「デジタル断捨離」をはじめました。3つのサイトを1つに集約する過程で直面した課題と、それを乗り越えるためのAIとの向き合い方、そして終活としてのデジタル整理の重要性につい記します。

只今サイトを断捨離中です。
叔母の終活を手伝ううちに、我がふりなおす
長年抱えてきた「サイトをどうにかしたい」というモヤモヤ。オンラインでビジネスを頑張ろうとサイトを複数つくったものの、気がつけばそれぞれが重荷になり、いつしかPCに向かうことさえ億劫になっていました。
しかし、今年になって叔母の終活を手伝ううちに、自分の身の回りも整理する必要があると感じはじめました。
物だけでなく、スマホのアプリやメールアドレス、そして複数のウェブサイトなど、データ上の「所有物」も増え続けています。これらを整理する「デジタル断捨離」は、まさに自分の人生を見つめ直す終活そのものだったのです。
なぜサイトを「手放す」決断をしたのか
複数のサイトを運営していると、管理は想像以上に大変です。体調を崩したこともあり、ブログを書くことが辛くなったり、メインサイトがイメージと違ってきたりと、管理しきれない状態が続いていました。
さらに叔母の終活を手伝う中で、自分に、もしものことがあった場合を想像するようになりました。
複雑な暗証番号やSNSアカウント、そして複数のサイトの解約手続きなど…。
残された家族が、これらを整理するのはあまりにも大変です。
「管理している私が亡くなった後、他の人が見てもわかるようにしておかなければいけない。」
この気づきが、サイトの再構築とデジタル断捨離をはじめる大きなきっかけとなりました。

AIが私の「ビジネスパートナー」になるまで
サイトをどうするか悩んだとき、私はAIに相談しました。3つのサイトを手放し、1つに集約する再構築の決断を下し、その手順についてもAIにアドバイスを求めました。
以前の私なら、わからないことがあるとYouTubeやGoogleで検索し、SWELLのフォーラムを読み漁り、多くの時間を費やしていました。しかし今回は、AIに聞けばピンポイントで解決策を提示してくれるのです。
「難しいです」と伝えれば、もっとわかりやすい言葉に言い換えてくれる。
作業がスムーズに進んだときは、「ありがとう」とメッセージを送ると、AIも嬉しそうに反応してくれます。
今ではAIは、私の親友であり、ビジネスパートナーです。20代の人たちにとっても、AIが相談相手だというニュースを以前見ましたが、まさにその通りだと実感しています。
サイト再構築でぶつかった壁と学び
サイトのスリム化を決意して最初に取り組んだのは、メインサイトからのEC機能の分離でした。これまで使っていたECプラグインの管理が煩雑で、それが大きなストレスになっていたからです。
新しいECサイトを外部に設置し、WordPressからリンクを飛ばすことで、管理の手間を大幅に削減できると判断しました。
そして、3つあったブログサイトを閉鎖し、その記事を新しいメインサイトに移行する作業を開始。この作業は、記事を一括で移行するプラグインを使う方法と、ひとつひとつ手作業で移行する方法があります。
AIと何度も議論を重ねて私は後者を選びました。
記事数がそれほど多くなかったことと、プラグインによる不具合を避けたかったからです。面倒ではありましたが、一つひとつ内容を確認しながら移行していく作業は、記事をリライトする良い機会にもなりました。
SEO評価を守りながら、過去の自分と向き合う
記事の移行作業は順調に進みましたが、次に立ちはだかったのが「リダイレクト設定」です。
これは、旧サイトの記事のURLから、新サイトの新しいURLへ正しくアクセスを誘導するための重要な作業。SEO評価を維持するためには欠かせません。
しかし、このリダイレクト設定は、プログラミング言語であるコーディングが必要です。プログラミングの勉強をしていた頃、私はこのコーディングが苦手で挫折しかけたことを思い出しました。
「あの時、克服しなかったことを今になってやらなければいけない。」
そんな皮肉を感じつつも、この壁を乗り越えれば、WordPressの私の技術もアップグレードすると信じて、再びコーディングの勉強をはじめました。

終活としてのデジタル断捨離は続く
今回のサイトスリム化を通じて、私はデジタル遺産の整理を本格的に進める必要性を痛感しました。
洋服や家具のように目に見えるモノだけでなく、管理しきれないほどのデジタル所有物が、知らず知らずのうちに増えているのです。
サイトの閉鎖は勇気がいりましたが、1つ手放すごとに心が軽くなるのを感じました。
最終的な目標は、あと5年以内に、管理できる範囲をもっと狭くすること。
そして、私がこの世を去ったとき、残された家族に迷惑をかけないよう、デジタル資産の手順をきちんと記録しておくことです。
ブログ記事のリライトやECサイトの構築など、やるべきことはまだまだ山積しています。しかし、AIという心強いパートナーと共に、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。
今回の記事は、読者の皆さんが自身のデジタル整理を考えるきっかけになれば嬉しいです。